1月11日に『花菱夫妻の退魔帖(三)』が発売されました。おかげさまで発売即重版となり、ありがたいかぎりです。
また、21日には芳林堂書店高田馬場店さんにて発売記念のトークショー&サイン会が行われました。
雨のなか、お越しくださった皆様、ほんとうにありがとうございます。
トークショーでは、着物スタイリストで豆千代モダンのオーナー、豆千代さんとご一緒させていただきました。今回、三巻の表紙と作中で鈴子が着用している着物、帯、半衿、帯揚げ&帯締め、そして帯留め、すべて豆千代さんのお店のものです。選ぶのがほんとうに楽しくて、幸せでした。どういった意味合いがあるコーディネートかは、作中でお確かめください。
私は大学生のころにアンティーク着物にはまったのですが、当時コーディネートのお手本だったのが『豆千代の着物モダン』という本でした。
おしゃれでストーリー性のある着物のコーディネートがすばらしく素敵で、豆千代さんのセンスは私の憧れでした。
それからおよそ二十年。まさか、こうしてコラボする機会に恵まれるとは、思ってもみませんでした。
打ち合わせの時点から私はあの!豆千代さんが!とかなり緊張と興奮でいっぱいでしたが、さらにトークショー当日は、目の前に本物の豆千代さんがいる……!と信じられないような気持ちでした。
選んでいただいたコーディネートは、豆千代モダンのお着物であるキャンディストライプに、梅の羽織、古裂の切嵌の帯(これがほんとうにすごい……!羽織ですこししか見えないのがもったいない!)、梅の刺繍半襟、そして彫金の帯留めは鈴!
素敵すぎて感激です。豆千代さんや担当さんのコーディネートにも「鈴」があります。もうこの心遣いに感極まりました。
羽織紐は選ばせていただきまして、珊瑚の玉を連ねたものにしました。鈴と合わせて、丸い形が並ぶのがかわいらしさを添えていいかなと……。
着付けも豆千代さんがしてくださったのですが、驚いたのが、全然苦しくないということでした。紐を締めすぎず、ゆったりと着せてもらったので、肋骨や胃が締め付けられず、すごく楽でした。自分で着付けるときはいつも着崩れるのが怖くてぎゅうぎゅう紐を締めてしまうのですが、こんなに緩くていいんだなあと驚きでした。
トークショーでは、豆千代さんにずいぶん助けられて、あがり症な私ですが、割合落ち着いて話すことができてよかったです。ひとりだったら絶対緊張でパニックになっていたと思います。司会の担当さんもしっかりしてらして、心強かったです。
とはいえやはり緊張してましたので、内容をほとんど覚えておりません。もっとしっかりせねばと思います。
トークショーでの質問や、サイン会で、読者の皆さんとお話できたのも、ほんとうによかったです。ミステリカーニバルにも来てくださったかた、遠方から来てくださったかた、様々いらっしゃって、ありがたいかぎりです。
私は豆千代さんに『豆千代の着物モダン』にサインしていただき、写真も一緒に撮っていただけて、至福のうちにイベントを終えました。
もう、夢のようなひとときでした。
担当さんをはじめ、光文社の関係者のかたがた、芳林堂書店の皆様も、ほんとうにありがとうございました。
花菱夫妻の退魔帖、これからもがんばります。
今回、表紙と作中で鈴子が着ているお着物「夏霞」は豆千代モダンさんのサイト↓で購入できますので、ぜひよろしくお願いします。